研究課題/領域番号 |
15K02456
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北村 卓 大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 招へい研究員 (70161495)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ボードレール / ボードレール受容 / 比較文学 / フランス文学 / 比較文化 / フランス文化 |
研究成果の概要 |
20世紀初頭、初めて日本に紹介されたとき、ボードレールは悪魔主義的とされ、耽美主義の象徴と見なされていたが、それ以降、詩人のみならず、反自然主義に属する永井荷風、谷崎潤一郎、芥川龍之介をはじめ、多くの作家の文学創造に多大な影響を与えてきた。本研究では、ボードレールの受容が作家たちの創造行為とどのようにかかわったのかという観点から、明治から現代に至るまでの日本におけるボードレール受容の全体像を呈示した。さらに第二次大戦後では、その受容が文学や芸術の領域だけではなく、映画や推理小説からマンガやアニメに至るまで、さまざまな大衆文化の領域に浸透していることも併せて明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本におけるボードレール受容の全体像を明らかにすること自体、重要な意義を有するが、受容の問題を日本における文学の新たな生成という視点から捉えるとともに、ボードレールが文学のみならず現代の日本文化の中にどのような形で息づいているのかを問い直す本研究は、新しい比較文学・比較文化的アプローチを切り拓くものといえる。メディアが多様化する現代においては複数の文化領域を視野に収める必要があるが、本研究はその要請にも応え得るものである。さらに本研究の成果は、明治以降受容されたフランスの文学や芸術がいかに変貌し現代に至っているのかという、より大きな問題を解明するための基礎資料ともなり得ると考えられる。
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