研究課題/領域番号 |
15K02545
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
中野 陽子 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (20380298)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 文処理 / 文脈情報 / 予測 / 日本語 / 文脈 / 述語 / 形態素処理 / wh句 / 統語的範疇 / coercion / 英語 / wh構文 / 事象関連電位 |
研究成果の概要 |
日本語はヘッド(句や節などの要となる要素、動詞など)が句や節の終わりに現れる。ヘッドは構造に関する情報を持っているため、ヘッドが節の終わりに現れると構造に関する予測が立て難いことが考えられる。しかし日本語でも文の中で先に現れる語句が後に現れる語句を予測させること、母語としての日本語と比べると上級レベルであっても第二言語では予測を立てることが困難である場合があることが示唆された。また、文脈の意味情報があっても統語処理が優先され、統語処理への文脈情報の影響が弱いことを示す。一方、文外文脈の意味情報は意味的バイアス条件下の関係節の処理を促進したことから、文の意味処理に影響することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本語のようなヘッド後置の言語では、文処理中に立てられた予測は、文末に至るまで予測とは異なる構成素が出現して外れる可能性がある。しかし日本語で文脈情報により処理が促進されることや情報の種類によって影響を与えるタイミングが異なることは、ヘッド後置型言語で文脈情報が予測が外れる可能性を小さくして高速でダイナミックに進む文処理をより促進する働きをしていると考えられる。また上級レベルであっても第二言語では必ずしも母語話者と同じように予測を立てることが困難であることから、外国語教育等に応用できる可能性がある。
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