研究課題/領域番号 |
15K03123
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公法学
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
松平 徳仁 神奈川大学, 法学部, 准教授 (70554872)
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研究協力者 |
アッカマン ブルース
レヴィンソン サンフォード
ギンズバーグ トム
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 立憲主義 / 権威主義 / 民主主義 / 競争性 / 東アジア / 権威主義体制 / シンガポール / 中国 / 比較憲法 / 立憲民主政 / グローバル化 |
研究成果の概要 |
本研究を通じて、「民主主義対立憲主義」の二項対立や、民主主義を権威主義において把握しようとする学界通説的傾向に反論を提示できた。全体として、当初の計画どおりに「権威主義体制と立憲民主政の相互作用――東アジアの場合」というテーマで研究内容の総括を行い、専門家的権威の衰退とそれに伴うポピュリズムの興隆、立憲主義的権威の衰退をエスニックな共同性=ナショナリズムで糊塗する傾向、権威・寡頭制的要素と反権威主義を同時に内包する現実の民主政における立憲主義の役割、競争型権威主義の影響を受けている東アジア諸国の憲法体制の展望を明らかにすることはできたと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、比較憲法研究の共通枠組みの正確さと実用性を、日本をその一部とする東アジア地域の憲法状況の分析を通じて検証するというものであり、その点で独創性がある。また本研究は、リベラル・デモクラシーを完全に採用せず、シンガポールなどで見られるような競争型権威主義を志向する中国の大国化や、香港・台湾の学生によるラディカル・デモクラシーの試みで見られるような反権威主義的傾向について、憲法学および関連の社会科学にもとづく体系的説明・分析を可能にするだけでなく、一見中国語圏の「民主化」運動とは反対の方向に向かっている、日本における立憲民主政の動揺についても批判的視座を提供するものであり、有意義である。
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