研究課題/領域番号 |
15K04183
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
谷内 通 金沢大学, 人間科学系, 教授 (40324058)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 古典的条件づけ / 潜在制止 / アカハライモリ / リクガメ / キンギョ / ラット / 弁別学習 / US低価値化 / 食物嫌悪条件づけ / 条件づけ / 指示忘却 / 注意 / 学習 |
研究成果の概要 |
潜在制止とは,古典的条件づけにおける条件刺激を条件づけ以前に無条件刺激を伴わずに先行提示すると,後の条件づけが阻害される現象である。本研究では,ラットとキンギョに加えて,両生類(アカハライモリ)と爬虫類(リクガメ)における潜在制止を検討することを目的とした。その結果,リクガメでは条件反応としては全体的な活動性の上昇しか観察されなかったものの,特に重要な結果として,アカハライモリにおける物体ー餌条件づけにおける物体に対する接近反応の成立と新奇な餌と毒物(LiCl)の対提示による食物嫌悪条件づけが生じることを新たに発見した。この成果は,両生類における潜在制止の検討を可能にするものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
爬虫類や両生類は,行動実験の難しさから,体系的な学習研究はほとんど行われてこなかった。本研究により,不完全ながらリクガメにおける古典的条件づけを示した。アカハライモリにおける食餌性の古典的条件づけ法を確立し,その学習メカニズムを明らかにした。また,両生類において食物嫌悪条件づけが可能であることを世界で始めて発見した。身近な動物であるカメやイモリの学習能力を解明することは,“心”が進化した理由やヒトの心を多様な視点から捉え直す視点を提供する意義を持つと考えられる。
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