研究課題/領域番号 |
15K04741
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
量子ビーム科学
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2016-2018) 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 (2015) |
研究代表者 |
西中 一朗 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 東海量子ビーム応用研究センター, 主幹研究員(定常) (70354884)
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連携研究者 |
横山 明彦 金沢大学, 理工学研究域 物質化学系, 教授 (80230655)
鷲山 幸信 福島県立医科大, ふくしま国際医療科学センター, 准教授 (80313675)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2015年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 量子ビーム医療応用 / アルファ放射性同位体 / 核医学利用 / アスタチン / ラドン / ジェネレーター / トレーサー / 標的アイソトープ治療 |
研究成果の概要 |
α線内用療法による新しい癌治療法のために有用なAt-211の供給手段として開発してきたRn-211/At-211ジェネレータシステムの高度化研究を実施した。 原子力機構タンデム加速器からの60 MeVLi-7ビームをBi-209標的に照射して製造したRn-211を約30分の簡易操作により99.9%以上の高い回収効率、高純度で分離精製することを可能にした。Rn-211の放射壊変で生成したAt-211を約30分の簡易操作により約45%の回収効率で溶媒抽出し、トレーサー溶液を調製することを可能にした。 TLCとHPLC分析により溶存アスタチン化学種、At-、AtO3-、AtO4-を初めて同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2016年3月からα放射性同位体を人に投与して癌細胞にα線を直接照射する放射線治療(標的アイソトープ治療)が開始され、新しい癌治療法として注目されている。標的アイソトープ治療で利用されるAt-211は、加速器でのみ合成可能なα放射性同位体であり、7.2時間の短い半減期のため、加速器施設に隣接しない医療研究施設や病院での利用が困難である。Rn-211/At-211ジェネレータは、At-211を加速器施設から広範囲の医療機関へ供給可能にする。将来、実用化が想定されるヒトへのAt-211の標的アイソトープ治療を予測した先端的研究成果である。 溶存At化学種を初めて明らかにした成果は学術的意義が大きい。
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