研究課題/領域番号 |
15K04847
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 明治大学 (2016-2019) 香川大学 (2015) |
研究代表者 |
野原 雄一 明治大学, 理工学部, 専任准教授 (60447125)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Grassmann多様体 / ミラー対称性 / クラスター代数 / 壁越え公式 / 完全可積分系 / Floer理論 / ラグランジュ部分多様体 / フレアー理論 / グラスマン多様体 |
研究成果の概要 |
2次元部分空間のなす平面Grassmann多様体上には自然に複数の完全可積分系を構成することができ,それぞれのSYZミラーがGrassmann多様体のミラーのクラスター座標近傍と一致する。本研究では,これらの完全可積分系たちをつなぐ完全可積分系の族を構成し,その特異ファイバーによって起こるFloer理論的量の壁越え公式がミラー側のクラスター変換と一致することを示した。 また,6次元ベクトル空間内の3次元部分空間全体のなすGrassmann多様体の場合にも,Gelfand-Cetlin系と呼ばれる完全可積分系に対して壁越え公式を計算し,それがミラー側のクラスター変換と一致することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Grassmann多様体とそのミラーは表現論やクラスター代数の観点からも非常に重要な例である。ミラー対称性とクラスター代数の関係はある程度一般的な現象だと考えられているが,その証明は多くの場合,Floer理論のトロピカル極限で構成されている。一方本研究では,平面Grassmann多様体の場合にLagrangeトーラスの幾何を直接扱うFloer理論を用いて,ミラー側にクラスター代数の構造が現れることを示している。また,Gr(3,6) の場合に得られた壁越え公式の中には,Plucker座標ではないクラスター変数が現れる例が含まれる。これはより一般の場合を理解するための重要な例になると思われる。
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