研究課題/領域番号 |
15K04930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
柴 雅和 広島大学, 工学研究科, 名誉教授 (70025469)
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研究分担者 |
濱野 佐知子 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (10469588)
山口 博史 滋賀大学, 教育学部, 名誉教授 (20025406)
増本 誠 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (50173761)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | リーマン面 / 等角的埋め込み / 流体力学的微分 / 周期行列 / ジーゲル上半空間 / スパン / 擬凸状領域 / 変分公式 / 接続 / 開トーラス / 開リーマン面の変形 / 双曲的スパン / リーマン面の接続 / 開トーラスの正則族 / Closings / 開リーマン面の接続 / 劣調和函数 / リーマン面の等角的埋め込み |
研究成果の概要 |
研究期間の前半では「複素径数によってある擬凸状領域を形成する開トーラスの族があるとき,個々の開トーラスの双曲的スパンが径数領域上の実数値関数として捉えられるわけだが,それが劣調和である」を示した.後半では 種数が高い場合にもよい領域関数を見出し得るかどうかも問題とした.まず,有限種数開リーマン面の正則な流体力学的微分が定める周期行列を新しい視点から定義・考察し,既知の結果を拡張するとともにその意味を明らかにし,新しい型の周期行列を用いてスパンの概念を新たにした.多変数複素関数論的見地からは,高い種数の開リーマン面上の流体力学的微分の変分公式に進展が見られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開トーラスが1つだけではなく複素径数とともに変化するとき,個々の開トーラスの双曲的スパンが径数領域上の実数値関数として得られるわけだが,その動きを知ることは非常に興味深い(西野 利雄氏の指摘).私たちの主成果は,少なくとも種数が1の場合においてこの指摘を具体的に定式化し証明したことで,その意義は大きい. 同様の問題を種数が高い開リーマン面についても扱うために,正則な流体力学的微分が定める周期行列を新しい視点に立って定義・考察し古典的周期行列との類似性や相違点を詳しく調べたが,これは従来行われてこなかった研究の方法で意義深い.たとえばその応用のひとつとして新しい型のスパンの概念が得られた.
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