研究課題/領域番号 |
15K04956
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学解析
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大鍛治 隆司 京都大学, 理学研究科, 准教授 (20160426)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ベッセル関数 / トレース定理 / 極限吸収原理 / ディラック作用素 / 平滑化効果 |
研究成果の概要 |
複素位相法エネルギー法において許容される重み関数のクラスを広げる試みの一つとして、研究代表者大鍛治隆司は、Hubert Kalf氏(ミュンヘン大学)・ 山田修宣氏(立命館大学)との共同研究において、ベッセル関数族に関連するある重み付き積分の次数によらない一様評価を得た。これを用いて、シュレーディンガー作用素などの偏微分作用素の解の平滑化効果や全空間で定義された関数を球面へのトレース作用素の評価式に現れる最良定数の具体的評価を与えることが可能となる。特に一般n次元(n≧2)におけるディラック作用素のレゾルベントに関する重み付き不等式であるスペクトルパラメーターによらない一様極限吸収原理を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
数理物理学において重要なベッセル関数族のある重み付き積分量の次数によらない一様評価を得た。この証明は非常に初等的であり、また許容される重み関数のクラスも非常に簡単な条件で規定することが出来る。その応用として、種々の偏微分方程式のスペクトル問題をはじめとする解のいろいろな構造を明らかにした。特に、相対論的粒子の運動を記述するディラック作用素のレゾルベントに関する重み付き評価式を考察し、その結果、スペクトルパラメーターに関して閾値を込めた一様評価式を得た。その際粒子の質量が零の場合と正の場合とでは結論が異なることも明らかにすることが出来た。
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