研究課題/領域番号 |
15K05038
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
相馬 充 国立天文台, 光赤外研究部, 助教 (30187885)
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研究分担者 |
上田 暁俊 国立天文台, JASMINE検討室, 助教 (30332159)
谷川 清隆 国立天文台, 理論研究部, 特別客員研究員 (80125210)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 日月食・星食 / 地球自転変動 / 気候変動 / 位置天文学 / 歴史天文学 / 自転速度変動 |
研究成果の概要 |
世界に残る古代の天文記録を発掘し、それらを使って当時の地球自転角を精密に定める研究を進めた。特に6世紀の中国に残る日食と月による掩蔽記録が役立つことを明らかにした。同時に、古代の日本における時刻制度を明らかにし、具注暦の日出入時刻の精度がかなり良かったことも判明した。また、奈良県に残るキトラ古墳の天文図の観測時期と観測地緯度が求められた。プトレマイオスのアルマゲストに書かれている火星の軌道の計算の不備も明らかになった。地球自転速度変動と気候変動との関係については、気候変動に関する証拠があまり得られず、その相関関係を充分に明らかにするには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球の自転速度が変動していることは20世紀前半に近代天文観測から証明された。古代における地球自転速度については、当時の日月食の観測記録から知られるが、当時の時刻の記録は精度が不十分なため、主に皆既日食と金環日食が観測された場所によって求められてきた。我々は、そのような新たな記録を日本のみならず、中国・韓国・インド・ニュージーランドなどの研究者と協力して探し出し、古代における地球自転速度変動の精密化を行った。地球自転変動は海水面の昇降、つまり地球全体の気候変動と関連しているはずであるが、それについては、現時点ではまだ充分には解明されていない。今後の研究が待たれる。
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