研究課題/領域番号 |
15K06779
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
今井 貴雄 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (10383712)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 神経幹細胞 / 多能性幹細胞 / ゲノム編集 / RNA結合蛋白質 / Oct4 / iPS細胞 |
研究成果の概要 |
本研究は、iPS細胞等の多能性幹細胞から分化誘導して作られる神経幹細胞が癌化してしまう可能性について、なぜ癌化が起こり得るのかを、独自の発想にてその分子メカニズムの解明を目指した研究である。CRISPR/Cas9を用いたゲノム編集技術によって遺伝子改変を施したヒトES由来神経幹細胞を作成し、本来神経幹細胞では発現しないはずの多能性遺伝子の微小な発現の有無を評価することを企図した。また、体に備わる本来の神経幹細胞が増殖を活発に行いながらも癌化しにくいことが、RNA結合蛋白質とその標的となるRNAとの相互作用によって担われ、細胞老化の分子機構にも関係することが明らかとなる研究成果を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
iPS細胞、ES細胞といったヒト多能性幹細胞から分化誘導した神経幹細胞が内在的要因、外来環境の状態要因によって癌化し得ることについて、本研究過程において有用な知見が得られた。また、内在的なRNA結合蛋白質とRNAの相互作用が、増殖性を保持しつつ癌化しないための一つの分子機構を担っていることが明らかとなった。これらの成果が、ヒト多能性幹細胞から分化誘導された神経幹細胞について癌発生を未然に防ぐ対策の一部として使用されることが将来的に期待され、製剤としての神経幹細胞の品質向上が期待でき、社会に貢献できるものと考えられる。また、増殖性幹細胞と癌細胞の性質の類似点、差異点についての新規知見が得られた。
|