研究課題/領域番号 |
15K07133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
上村 佳孝 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (50366952)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 微細手術 / 卵胎生昆虫 / 熱帯性昆虫 / 交尾器進化 |
研究成果の概要 |
オス交尾器のみならず、メス交尾器の形の進化も速く、両者の間に形の対応(噛み合い)が成立していることが、多くの動物で明らかになりつつある。雌が対応した形態を示すのは、「交尾時の創傷などのコストを避けるため」であるという仮説と、「遺伝的に質の高い雄を選択するためである」という仮説があり、論争が続いている。 論争の解決に向け、実証・理論の両面から研究をおこなった。実証面では各種昆虫類を対象とし、特にショウジョウバエ類を用いた研究により、人為的操作(手術)で雌雄の交尾器の噛み合いを悪くした場合、交尾が成立しなくなる、その後の産卵が阻害されるなど、メスにとって大きなコストになることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
交尾器形態の進化は速いため、交尾器を観察なしでは種類を正確に同定できない動物も多い。特に種数の多い昆虫類では、交尾器形態の観察は、正確な同定や新種の記載に欠かせない作業である。 本研究が明らかにした「交尾器が正確に噛み合うことは、雌にとって重要である」という点は、雌雄の交尾器の形態が互いに影響を与えながら共進化・多様化していくプロセスの根底にあると考えられる。従来、雌の交尾器は観察が難しく、雄のそれに比べて多様性に乏しいと考えられてきたが、本研究の成果に基づき、雄交尾器形態に対応する部位を精査することで、雌サンプルのみでも正確に種同定できるケースが増えると期待される。
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