研究課題/領域番号 |
15K07591
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
|
研究機関 | 松山大学 |
研究代表者 |
舟橋 達也 松山大学, 薬学部, 教授 (60343646)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 鉄 / Aeromonas hydrophila / 魚病 / 金魚 / シデロフォア / Fur |
研究成果の概要 |
エロモナス・ハイドロフィラは生存、増殖のために鉄を必要とする。三価鉄はシデロフォアと総称される鉄キレート分子によって菌体内へ輸送される。鉄輸送はアモナバクチン、フェリオキサミン B、エンテロバクチン、フェリクロム、ヘムに対する外膜受容体を介して特異的に行われるが、細胞質内への輸送はABC輸送系を介して行われ、その特異性は低い。鉄輸送遺伝子の転写はFurによって調節されており、Furに二価鉄が結合した際にリプレッサーとして機能する。精製した外膜タンパク質を金魚に投与したところ、本菌感染症の発症を抑制した。これらの結果から鉄輸送外膜受容体がワクチン開発のための候補物質となり得ることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
淡水域に存在する常在菌であるエロモナス・ハイドロフィラは、ヒトに対する病原性として下痢等の食中毒症状や、創傷感染の事例が報告されている。また、魚類に対しては運動性エロモナス症の原因菌として知られている。治療には抗菌剤が用いられるが、耐性化が問題となっており、新たな治療薬や予防法の開発が求められている。そこで、本菌は生存、増殖のために鉄を必要とすることから鉄獲得機構をワクチン開発のための新たなターゲットになりうることを提示するために、本菌の鉄獲得機構を解析した。その結果、三価鉄キレート分子であるシデロフォアの外膜受容体がワクチン開発のための候補物質となりうることを示した。
|