研究課題/領域番号 |
15K07612
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営・経済農学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森高 正博 九州大学, 農学研究院, 准教授 (20423585)
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研究分担者 |
福田 晋 九州大学, 農学研究院, 教授 (40183925)
豊 智行 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 教授 (40335998)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 食品の安全性 / 信念の不合理性 / ゲーム理論 / 消費者行動 / 卸売市場 / 卸売業者 / 不合理な信念 / 信念の更新 / 確率情報の処理 / 優良誤認 / 信頼 / 流通 / 情報の非対称性 / 信念の合理性 / 有機農産物 / 特別栽培農産物 / GAP / AHP / ヒューリスティック |
研究成果の概要 |
本研究は食品安全制度に対する不合理な信念を分析した。まず流通業者と消費者が異なる信念をもつ場合の市場均衡を理論的に分析し、前者の信念が後者より合理的な場合、市場の失敗が緩和されることを示した。次に実証研究により、消費者、流通業者とも不合理な信念やヒューリスティックな情報の取り扱いが観察された。広域流通においては、安全性に関する産地活動が産地差別化に繋がっておらず、このことは、理論で示された、市場の失敗の緩和につながっていないことを示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食品安全に関する最低基準の設定・監視や、認証制度について、その経済学的な理論的背景には、リスク・コミュニケーションを通して消費者の合理的な信念の形成が可能であることが仮定されている。本研究の実証の結果、消費者の不合理な信念やヒューリスティックな情報の取り扱いが観察された。例えそのような場合であっても、流通業者がより合理性の高い信念を持っている場合、市場の失敗が緩和されることが理論的に示されたが、野菜の広域流通における調査結果は、流通業者においても、安全性については産地の取り組み情報が十分に活用されていない状況を示しており、これらは食品安全における根本的な制度設計の必要性を示すものである。
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