研究課題/領域番号 |
15K09188
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
杣 知行 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (40307921)
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研究分担者 |
中込 一之 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (60401113)
小林 威仁 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (90618266)
原 健一郎 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70436301)
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研究協力者 |
内田 義孝
横手 明美
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ATP / 重症喘息 / 好中球 / 好中球エラスターゼ / 好酸球組織間隙遊走能 / P2Y2受容体 / 呼吸機能 / エンドトキシン / 喀痰好中球比率 / P2Y2レセプター / 好酸球遊走能 / P2レセプター / 喘息 / 喀痰 / 好酸球 / 細胞間隙遊走能 |
研究成果の概要 |
本研究では、種々の外的刺激による細胞障害で放出されるDanger signalの一種、アデノシン三リン酸(ATP)の重症気管支喘息の気道炎症病態への寄与を臨床および基礎の両面で検討した。 1)重症喘息患者の気道ではATPが増加し活性化好中球と関連して呼吸機能低下に寄与することが見出された。2)リポポリサッカライド(LPS)刺激による活性化好中球への好酸球組織間隙遊走能にP2Y2受容体を介してATPが関与することが見出された。3)OVAおよびブドウ球菌感作マウスにて、経気道OVA暴露後Th2及びTh17共存性気道炎症が誘導された。今後Th2/Th17気道炎症へのATPの寄与の検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気管支喘息はTh2型免疫応答と2型自然免疫リンパ球が機能するType2炎症を主体とする慢性アレルギー性気道炎症疾患である。疾患の多様性が明らかになるに従い、その機序も一元的な説明が困難となっている。本研究ではATPというdanger signalが喘息の病態形成に関与することを示唆した新しい知見といえる。臨床的な関連性を示すとともに、既存の免疫応答とは異なる経路で炎症が進展することを細胞実験で見出している点で、意義があると推察する。また本研究の結果は好中球性喘息の病態解明の一助となると考えられる。将来的に、ATPを介した免疫応答を適正に抑制する機序が見出されると、治療につながると期待される。
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