研究課題/領域番号 |
15K10182
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
藤野 和典 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70402716)
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研究分担者 |
松村 一弘 滋賀医科大学, 医学部, 特任教授 (50378486)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 膵再生 |
研究成果の概要 |
膵臓の広範な外科的切除にともなう膵内外分泌不全患者や、毎日のインスリン自己注射が必要な1型糖尿病患者においては、自己による膵機能の再生が望まれている。申請者は、膵臓と発生学的に近く、機能的に余裕がある肝臓に、膵臓再生のマスター遺伝子として知られる分化誘導遺伝子であるPdx-1を組み込んだベクターを投与し、全膵機能の再生が可能か否かを試みた。肝臓に系胆道的にpdx-1を組み込んだ遺伝子輸送ベクターを投与したところ、インスリン、トリプシンを発現する細胞を誘導することが出来た。しかし、発現細胞は少数にとどまっていたため、膵機能を代替できる能力まで発展させることが今後の課題であると考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究による成果としては一つ目に、門脈遮断により肝臓内に未成熟な膵内外分泌細胞が出現したことがある。門脈血液中には肝臓を膵臓に分化させない因子が存在することが示唆され、今後肝臓にて膵島移植をする際に、膵島の生着期間を延長させ得る新たな手法の開発につながる可能性があると考えている。もう一つの成果としては、今後さらに詳細な検討を行わなければならないが、pd-1遺伝子の導入を系胆道的に行えたことにある。この投与法により、膵外分泌酵素は胆道を経由して消化管に、膵内分泌ホルモンは肝静脈を介し全身に流れることが可能となり得る。本研究の成果にて、全膵機能を備えた臓器再生の可能性が見い出せたと考えている。
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