研究課題/領域番号 |
15K10769
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
谷川 徹 愛知医科大学, その他部局等, 客員研究員 (10367758)
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研究分担者 |
大内 乗有 名古屋大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (00595514)
柴田 玲 名古屋大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (70343689)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アディポサイトカイン / オメンチン / 加齢性難聴 / 内耳 / アディポカイン / 蝸牛血流 / 酸化ストレス / 肥満 / 脂肪組織由来ホルモン |
研究成果の概要 |
肥満やアディポサイトカインと加齢性難聴との関係についてはまだまだ不明な点が残されている。本研究では、新規アディポサイトカイン「オメンチン」が内耳保護作用を有するかどうかを検討した。 その結果、オメンチン過剰発現マウスでは加齢に伴う聴力低下が抑制され、らせん神経節細胞も比較的保たれていた。オメンチン過剰発現マウスの血管条では4-HNEやiNOS陽性細胞の減少が見られ、血管内皮機能を反映するとされるeNOS陽性細胞は増加していた。さらに、オメンチン過剰発現マウスでは、蝸牛血流量もよく保たれていた。オメンチンは蝸牛血流保護作用と活性酸素生成の抑制により、加齢性難聴の進行を抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難聴を来した高齢者に対して、補聴器で聞こえを改善させているのが現状である。“ヒトは血管とともに老いる”。はOsler 博士の有名な言葉である。オメンチンは強力な血管保護作用と抗炎症作用を持つ。しかし、加齢性難聴をはじめとした内耳障害に対する作用については、全く解明されていない。肥満、動脈硬化、オメンチンと内耳障害の関連を明らかにすることにより、加齢性難聴に対する新たな予防手段を提案できる。将来的には、オメンチン受容体を活性化する治療薬を開発することで、加齢や肥満にともなう疾患を克服し、健康長寿の実現につなげることも可能である。
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