研究課題/領域番号 |
15K10950
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
吉本 信也 昭和大学, 医学部, 客員教授 (90220748)
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研究協力者 |
橋本 笙子
Timilsina Ram
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 口唇口蓋裂 / 発展途上国 / 手術時期 / 社会適応 / 言語障害 / 鼻咽腔閉鎖機能 / ケロイド / アンケート調査 / 手術 / 現地協力者 |
研究成果の概要 |
口唇口蓋裂の患者では、口蓋の手術が遅くなると言語障害を残し易く、先進国では一般に2歳までに手術が行われる。一方、発展途上国の患者は手術を受ける機会が少なく、学童期以後に手術を受けることが多い。今回のネパールでの調査では、2歳以前に口蓋の手術を受けた患者では言語障害が残っている患者は少なく、3歳以降に手術を受けた患者で、言語障害を残す割合がはるかに多かった。しかし、飲食に関しては、口蓋の手術を受けていない患者では、殆ど全ての患者が水や食物が飲み込みにくいと訴えているのに対し、3歳以降に手術を受けた患者でも、それらは容易であった。 口唇裂の手術後のケロイドの発生の割合は、日本人と殆ど差がなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
3歳を過ぎてからの口蓋裂の手術では言語障害を残し易いが、学童期位までの患者では、手術後の言語訓練により改善することが多い。そのため、発展途上国における口唇口蓋裂のボランティア手術においては、年齢の低い患者を優先すべきである。また、2-3歳の患者では、口唇の手術より口蓋の手術を優先し、口唇の手術を後にすべきである。ただ、発展途上国には、言語の治療を行う言語聴覚士が殆どいないため、形成外科医と共に言語聴覚士の育成も重要である。 黒人の患者では口唇裂の手術後にケロイドを発生することが多い。ネパールは色の黒い人種が多いが、今回の調査では、ケロイドが多く発生する傾向はなく、遺伝子の差であると思われた。
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