研究課題/領域番号 |
15K11007
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
脇坂 聡 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (40158598)
|
研究協力者 |
河野 彰代
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 感覚異常 / 亜鉛 / 味覚異常 / 亜鉛欠乏 / 口腔感覚 |
研究成果の概要 |
近年味覚異常が増加傾向であり、亜鉛の欠乏が味覚障害を起こすことが知られている。本研究では、低亜鉛飼料で飼育した動物での口腔感覚受容の変化を検討し、感覚受容・伝達機構における亜鉛の役割を検討した。生後3週、7週および21週のラットを低亜鉛飼料で飼育すると、体重増加が有意に低下し、血清中亜鉛濃度の著しい低下、脱毛などの皮膚異常が認められた。この動物では味覚受容、特に苦味に対する忌避が低下し、味覚伝導の中継核である結合腕傍核で苦味に応答する神経の活動が上昇が抑制されていた。この変化は、低亜鉛飼料での飼育を生後3週から行ったほうが、生後7週および21週から行ったよりも重篤であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低亜鉛飼料で飼育した動物において口腔感覚受容機構を検討した結果、味覚受容の異常、特に苦味に対する忌避行動手低下が行動学的に明らかになり、また味覚情報の伝達経路においても苦味に応答する神経活動の低下が組織学的に明らかとなった。この食事による味覚障害は正常飼料に戻すことにより回復することが分かった。さらに、低亜鉛の影響は幼弱動物ほど重篤であった。このことは幼若期のバランスの取れた栄養供給が味覚を含めた感覚受容機構の発達や維持に重要なことを示している。
|