研究課題/領域番号 |
15K12820
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 立正大学 (2016-2018) 公益財団法人中村元東方研究所 (2015) |
研究代表者 |
佐々木 一憲 立正大学, 仏教学部, 特任講師 (80508515)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 岡倉天心 / アジア主義 / ヴィヴェーカーナンダ / タゴール / フェノロサ / Oneness / ベンガル・ルネッサンス / ボストン美術館 / 仏像 / 日本美術院 / ラビンドラナート・タゴール / ラーマクリシュナ・ミッション / コルカタ / シャーンティニケータン / アジャンタ・エローラ石窟群 / 仏教美術 / アジア近代史 |
研究成果の概要 |
狭義の「アジア主義」は、帝国主義時代に西欧列強諸国の支配下にあったアジアを、日本が盟主となって解放すべきと説いた主張であり、その主張の正当化に寄与した理論的根拠となる思想と定義される。その思想の先駆的な提唱者と目されるのが岡倉天心であり、彼の「アジアは一つ」というスローガンは、天心自身の意図を離れたところで日本国内のみならず、時代や民族を越えて多くの人々を感化した。 本研究では「アジア主義」の形成と展開における天心の影響力について捉えなおし、その感化力と波及効果という側面から、従来よりももう一段広い視野において岡倉天心という人物の存在と活動の意義づけを行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では「アジア主義」の代表的な唱道者・岡倉天心の活動が各方面にあたえた影響について、受け手側の視点に焦点をあててその意義を考察した。天心が如何なる主張をしたかではなく、彼の活動に直接・間接に接した人々がそれをどのように受け止めたのかに着目して逆照射したことで、彼の感化力とその活動の波及効果をより明瞭に描きだすことができたと考える。 天心の影響を最も顕著に受けたのはインドと米国の知識人層であり、彼らにアジアという「想像の共同体」を認識せしめた天心の構想力、およびその背景にあるインド文化/仏教について指摘しえたことも、同分野を専門領域とする現報告者ならではの貢献であろう。
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