研究課題/領域番号 |
15K13426
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今野 一宏 大阪大学, 理学研究科, 教授 (10186869)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 特異曲線 / トレリ型問題 / 周期写像 / 特異可約曲線 / トレリの定理 / 可約曲線 / 微小変形 / 特異代数曲線 / モノドロミー / ホッジ構造 |
研究成果の概要 |
非特異な複素射影代数曲面上にある必ずしも既約でも被約でもない代数曲線に対するトレリ型の問題を考察した. 当初想像していたよりも困難な問題だったため,研究期間内に決定的な結果を得ることはできなかったが,解決方法を模索する過程において,(1)重複ファイバーに対する標準線形系の基点の振る舞い,(2)必ずしも数値的3連結でない曲線に対する標準写像の挙動, (3)代数曲線束の正規極小モデルとなる特異ファイバーに対しては,その既約成分の数,種数,それから重複度からなるデータを固定すれば,変形のパラメータ空間が連結であること,を示すことができたことなど,部分的な成果は挙げられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非特異代数曲面がもつファイバー構造の特異ファイバーに関する新たな知見が得られた.非特異曲線が重複している場合には,その標準線形系の基点の現れ方がゴナリティー(射影直線への最小写像度)によって著しくことなることが判明した.また,より組み合わせ論的に複雑な曲線の標準写像についても部分曲線の振る舞いを解明できる可能性を提示できた.また,各成分の重複度や種数を固定したとき,ファイバーの等特異な変形を記述する空間が連結であることが示されるなど,今後の当該分野の研究発展に繋がる基礎的な成果を挙げることができた.
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