研究課題/領域番号 |
15K14008
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
制御・システム工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石川 将人 大阪大学, 工学研究科, 教授 (20323826)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 言語獲得 / 自律分散システム / 移動ロボット / 因果誘引仮説 / 自律分散ネットワーク / 自己組織化 / 因果誘因仮説 |
研究成果の概要 |
本研究では,人間(群)がもつ因果誘引性(得られた情報から原因と結果を論理的に理解し,また推論しようとする思考傾向)が言語形成のためのキーファクターであるという仮説を提示した.このシンプルな推論規則と,限られた記憶・演算・コミュニケーション能力および移動能力をもつという制約のもとで,話者を模したエージェント群の思考と行動を数理モデルとして構築した.この結果,時間(計算ステップの経過)とともにエージェントの文法群分布が定常状態に収束する過程,とくに行動のゆらぎやコミュニケーションの対称性などの条件の影響について統計的解析を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は言語の成立と変容の過程すなわち「言語がいかにして生まれ,時間とともに変容し,また地理的な差異を生じてゆくのか」、そしてその過程で時空間的・情報的制約がどのような役割を演ずるのか、という素朴な問いに端を発したものである. 言語は人間の知的活動の産物ではあるが,限られた情報処理能力しか持たない人間集団による時間的・地理的な制約下でのコミュニケーションを介して形成されたものであるという,物理現象に近い普遍性も強く持っている.本研究は「移動」というファクターに焦点を当てることによってこの問題を適切に限定し,数理モデルによって具体的な検証を行ったものである.
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