研究課題/領域番号 |
15K14067
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
朝山 秀一 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (50120100)
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研究分担者 |
前 稔文 大分工業高等専門学校, 都市・環境工学科, 准教授 (90318171)
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研究協力者 |
村山 実
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2015年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 構造デザイン / 流体解析 / 耐風性 / 構造形態創生 / 風紋 / 海洋波 / 河床変動理論 / ラチスシェル / 空間構造 |
研究成果の概要 |
本研究は、海洋波、風紋と砂丘、河床の形状に着目し、水や空気のような流体が自然界で作り出す形態を建築の空間構造に応用した場合に、その形が持つ耐風性を検討したものである。上記3つの形態に基づく空間構造モデルを流体解析した結果、いずれも山岳地形に風が吹きつけたような状況で、風圧力は尾根部分で大きく、谷部分では小さくなる傾向を示した。また、流体が作り出す形に基づく形態であっても、風圧分布が著しく低減されるような効果を見出すことはできなかった。しかし、風圧分布の最大値は、代表的な空間構造であるアーチと比較して、それほど大きな違いはなく、実際の設計にこうした構造形態を用いることが可能であるとの結論を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2020年東京オリンピックの国立競技場案(Zaha Hadid)やFrank O Gehryの作品のように、世界一流の建築家の作品でさえ、自由な空間造形もたらすものは、芸術的・文化的意義のみである。本研究の空間構造のジオメトリは、非線形物理学に基づく砂丘と風紋、河床、海洋物理学の波形に基づいており、自然科学各分野の成果を集積して建築工学に応用する点に科学・工学としての新しい意義を持っている。 これらの構造体は、自然地形のように風を受ける性質があり、風圧分布もそれに近いことが分かった。この成果は建築による都市の風環境の変化を抑制するだけでなく、新しい科学を含む建築造形として社会に貢献できる。
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