研究課題/領域番号 |
15K14364
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮部 貴子 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (10437288)
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研究協力者 |
Mills Daniel
牟田 佳那子
西村 亮平
岡野ジェイムス 洋尚
太田 裕貴
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 痛み / 非ヒト霊長類 / 行動 / 表情 / 疼痛管理 / 疼痛評価 / サル / FACS / マーモセット / fMRI / チンパンジー / 実験動物学 / 動物行動学 / 霊長類学 / 実験動物福祉 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、ヒトに近い非ヒト霊長類の、痛みに関連する行動や表情を明らかにし、痛みの評価法の検証をすることであった。痛みの表情、行動評価のために、外傷を負ったニホンザルや、他の研究目的で開腹手術等を行ったニホンザルおよびコモンマーモセットをビデオ撮影した。多機関共同研究として、撮影した画像から表情解析および行動解析を行った。また、「ヒトがサルの痛みをどのように認識しているか」という点について、サル類に関わる獣医師を対象としたアンケート調査を、Association of Primate Veterinarians、日本野生動物医学会、サル類の疾病と病理のための研究会の協力を得て、実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サル類は、ヒトに近い実験動物として様々な医学、生命科学研究に使用されている。人道的配慮として苦痛軽減が必須であるが、痛みを評価するのは難しい。本研究により、ニホンザルにおける痛みに関連する表情は口元の緊張や目元に表れることが示唆された。さらなる検証が必要であるが、他の行動指標と合わせて表情にも注目することで、より良い疼痛管理が可能となることが期待できる。また、サル類を扱う獣医師を対象としたアンケート調査により、痛みに関する意識、関心は高いと考えられ、痛みの指標となる行動や表情のリストを作成することができた。本研究の成果をもとに、さらなる研究を発展させ、動物福祉に配慮した社会の推進に貢献したい。
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