研究課題/領域番号 |
15K16396
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田中 加緒里 (西窪加緒里) 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (60380242)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 嚥下障害 / サルコペニア / 高齢者 / 加齢 / 嚥下 / 筋萎縮 / 嚥下機能低下様式の解明 / リハビリテーション / 老化 / 再生医学 |
研究成果の概要 |
高齢者の嚥下障害の重症化の一つの原因であるサルコペニアの病態解明を目的として研究を行った。今回は、四肢骨格筋の廃用性筋萎縮に関連しているユビキチン・プロテアソーム系の筋萎縮分子機構に着目して、PGC-1a,FOXO3の測定および筋繊維の組織検査を行った。その結果、四肢骨格筋では、有意なPGC-1a高値、FOXO低値を認めたが、嚥下関連筋である下咽頭収縮筋および胸骨舌骨筋では有意差を認めなかった。筋繊維横断面積および筋繊維数は加齢群では若年群に比べて有意な低下を認めていた。四肢骨格筋と比べて、下咽頭収縮筋は加齢のみでの筋萎縮の影響は受けにくいことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本は超高齢化社会に突入し、高齢者の嚥下障害は大きな問題になっている。特に、進行性、全身性に筋肉量減少と筋力低下を呈するサルコペニア(筋肉減少症)は、身体機能障害やQOL低下、死のリスクを伴う疾患であり、サルコペニアの嚥下障害の病態解明は急務である。今回、四肢骨格筋の廃用性筋萎縮で見られたユビキチン・プロテアソーム系の嚥下関連筋における影響を検討した結果、有意な差が得られなかった。このことから、発生学的に、第4鰓弓由来の横紋筋で、嚥下時以外にも呼吸中枢からの刺激を受けている嚥下関連筋とは四肢骨格筋とは全く違う病態を有することが明らかとなり、今後さらなる研究の可能性が示唆された。
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