研究課題/領域番号 |
15K16704
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
和氣 一成 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 准教授 (10614969)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | trauma / slavery / American Literature / トラウマ / 奴隷制度 / Jean Toomer / Cane / F. S. Fitzgerald / Trauma / 第一次世界大戦 / 南北戦争 / Modernism / Affective Mapping / Tranceference / F. Scott Fitzgerald / アメリカ文学 |
研究成果の概要 |
20世紀アメリカ文学のテキストを対象として奴隷制度の歴史と表象、その記憶の問題を「トラウマ理論」を用いて探究した。詳細は次の通りである。①奴隷制度の表象、その歴史化のプロセスを「トラウマ」理論の下で捉え直した。②F. Scott Fitzgerald研究では、従来奴隷制度とは無縁の作家とされてきたTender Is the Nightにおいてその重要性を指摘した。③Jean Toomer Cane (1923), Nella Larsen Passing (1929), Octavia E. ButlerのKindred (1979) 研究では黒人性の主体形成における奴隷制度の問題を再考した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アメリカ国家のトラウマ的な過去の出来事の一つに奴隷制度がある。その奴隷制度という苦い経験をいかに表象するかという問題、その歴史と記憶への関心は高まっている。しかし、米文学において奴隷制度をトラウマとして研究した学術成果はまだ国際的に萌芽の段階にあり十分であるとは言えない。本研究はこれまでの研究成果を踏まえて、20世紀アメリカ文学のテキストを対象として奴隷制度の歴史と表象、その記憶の問題を「トラウマ理論」を用いて探究した。本研究プロジェクトはその意味で、米文学において「トラウマ」としての奴隷制度という枠組みを導入する斬新なテーマと言え、その点に学術的意義や社会的意義があると考える。
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