研究課題/領域番号 |
15K16857
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
松本 礼子 一橋大学, 大学院経済学研究科, 特任講師 (60732328)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 近世 / 絶対王政 / フランス / ポリス / パリ / 18世紀 / 近世フランス |
研究成果の概要 |
旧体制末期における反王権的な言動、「悪しき言説」をめぐるパリのポリスの対応の展開に焦点をあて、旧体制末期の政治文化の変容をより包括的に解明することに取り組んだ。その結果、批判精神自体が政治的に許容されうるとの認識が、被疑者側とポリス側に共有されており、それが「悪しき言説」が原因とされる事件そのものの減少に反映されている可能性が確認された。一方で、ポリス文書に残された被疑者の主張を分析することにより、従来の社会史の課題であった権力の受容の問題に光を当てることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、従来の世論研究では扱われてこなかった「悪しき言説」を取り扱うことで、思想家や知的エリートではない、より広い社会層の抱いた権力観、社会像を描き出すことが出来た。また、それらを取り締まるポリス側からも考察したことによって、権力側の王権批判に対する認識と実践の変容も明らかにすることが出来た。本研究は、すでに厚い研究蓄積のあるこの研究分野に新知見を提供するとともに、旧体制末期の政治文化の変容をより包括的に検証することを可能にしたと言える。
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