研究課題/領域番号 |
15K17257
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 岡山大学 (2018) 東京国際大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
尾関 美喜 岡山大学, 社会文化科学研究科, 講師 (30574735)
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研究協力者 |
Travaglino Giovanni
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 集団規範 / 集団 |
研究成果の概要 |
本研究では、集団規範の継承過程を明らかにするために、大学祭の規約改変を行なった大学祭実行委員会の議事録を用いて、議論の過程を検討した。この結果、これまでの規範に対する疑問が集団規範を変える契機になることが示された。 また、個々の集団成員に、集団規範の継承に関する動機づけが存在すると考え、どのような内容からこうした動機が構成されているのかを明らかにした。この結果、次世代に対する責任、集団規範を継承することへの義務感、集団の現在の在り様を維持したいという動機、集団の在り様を自分たちの世代で決定したいという動機の4側面があることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の重要な意義として、集団規範継承動機に4つの側面があることが見出されたことがあげられる。発達心理学において研究されてきた世代継承性と照らし合わせて考えると、世代継承性の、「有形無形を問わず、自分たちの世代のもつ望ましいものはそのまま次世代に継承し、望ましくないものは自分たちの世代で継承を止めたい」とする面が、集団規範に適用されたものが集団規範継承動機であると考えられる。 このことから、集団規範継承動機は、集団の中で望ましくない規範が次世代に継承されるのをとどめる役割を果たすと考えられる。そこで今後の研究では、集団規範継承動機を高める要因の検討を行なっていく必要があるだろう。
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