研究課題/領域番号 |
15K17663
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
湊 太志 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究職 (00554065)
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研究協力者 |
長家 康展
Demetriou Paraskevi
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 遅発中性子 / β崩壊 / 原子核構造 / 核分裂片 / ベータ崩壊 / 核分裂 / 原子核理論 / 核分裂収率 / 遅発中性子の評価 / ベータ崩壊の理論計算 / 核構造 / 崩壊熱 / 核データ |
研究成果の概要 |
本研究では、実験で測定が難しいマイナーアクチニド(MA)の核分裂片から放出される遅発中性子の数を導出するため、核理論モデルに基づく新しい数値計算コードの開発を行った。遅発中性子が放出される要因である核分裂片のβ崩壊を、従来モデルよりも高い予測精度で再現できるように、有限レンジ対相関やβ崩壊の第一禁止遷移、変形度の導入など様々な工夫を行った。その結果、β崩壊計算において、第一禁止遷移、アイソスピンT=0有限レンジ対相関、変形度の3つの特徴と遅発中性子を理論予測できるβ崩壊計算コードを世界で初めて開発した。これにより、β崩壊と遅発中性子を従来モデルより高精度に予測することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核分裂によって生み出される核分裂生成物から放出される放射線を、実験で全て測定することは現状難しいことが知られている。本研究の成果は、その放射線を、最新の理論モデルを用いて求めることを可能にしたことである。このことにより、原子炉の稼働で生成される副産物であるマイナーアクチニド(MA)から放出される遅発中性子の量を、予測するための基礎を構築することができた。原子炉の安全運転に重要な遅発中性子を理論的に予測する重要な成果である。 また本成果は、使用済核燃料から放出される崩壊熱の高精度予測や、宇宙における重元素合成など、原子炉の安全性向上以外の研究においても、今後応用が期待される。
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