研究課題/領域番号 |
15K17751
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
相澤 広記 九州大学, 理学研究院, 准教授 (50526689)
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研究協力者 |
松島 健
松本 聡
清水 洋
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 溶岩ドーム / 地すべり / 地震 / 比抵抗 / 自然電位 / 地表変形 / 初動発震機構 / 引き波 / 浅部地震活動 / 地下水 / 熱水 / 火山 / GNSS / 山体崩壊 / GPS / 熱水変質 |
研究成果の概要 |
火山山頂部に形成される溶岩ドームは地形的に急峻なため崩壊の危険性がある。実際に年間3cm 程度の定常的変形が観測されている雲仙火山の平成新山溶岩ドームを対象に、その内部構造、地表変形、地震活動の観測研究を行った。その結果、2017年に入ってから散発的に発生している浅い地震は、平成新山溶岩ドーム直下の地表より深さ200-500mと極めて浅い位置で起こっていること、さらに空隙がその周辺ですべりを起こしながらつぶれるようなメカニズムを示すこと、その発生に熱水が関与しているることが示唆された。なお、現在までこの地震に伴う地表変形の加速は見られないが、今後その活動に注目していくべきと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
初動が”引き”が卓越している地震が発生することはまれであり、それが年間3cm程度の定常的変形が進行している平成新山溶岩ドーム直下の極めて浅部で散発的に発生していると特定できたこと、さらに溶岩ドーム山頂付近から東にかけての観測点だけは初動が”押し”になることが分かったことは、地下のすべり面について考える上で重要な知見かもしれない。現時点の仮説は、噴火前の地形(地山)と溶岩ドームの境界付近に蓄積している微小な熱水クラックが、すべりながらつぶれることで地震を起こしているというものである。現時点でこの地震に伴う地表変形の加速は全くみられないが、今後その活動に注目していくべきと考える。
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