研究課題/領域番号 |
15K18189
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 帝塚山大学 |
研究代表者 |
小菅 瑠香 帝塚山大学, 現代生活学部, 准教授 (50584471)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 病院建築 / 高齢者 / 環境 / 病棟設計 / 終末期 / 入院 / デザイン / 建築計画 / 療養病床 / 高齢患者 / 病棟 |
研究成果の概要 |
高齢終末期患者を多く抱える病棟の空間設計の指針を得るため、環境に起因する現状における課題の把握を目的に調査分析を行った。調査は①複数の高齢者病棟の訪問ヒアリング、②事例病棟の建替え前後の使われ方の比較調査の2つを軸に実施した。訪問ヒアリングでは一般急性期病院に比べて認知症対策や喫食・排泄の介助に対する空間的配慮などが必要とされた。事例調査を行った終末期高齢者病棟では患者の病棟内転床はほぼ行われておらず、経管栄養が7割、おむつやカテーテルが9割であったが、新病院では共用部で喫食する患者や車いす介助でトイレに行く患者が増え、病棟構造の違いも行動変化の原因のひとつと考察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
療養型病院は民間の運営によるものが多く、建築的にも老朽化や面積不足による増改築を繰り返して複雑な構成になっているものが多い。高齢終末期の患者の受け皿はニーズが高いものの、こうした患者を施設や在宅に移行させる政策がとられているために、積極的な環境づくりの研究はこれまであまり行われてこなかった。本調査では、高齢終末期の病棟において一般急性期病院に比べ介護的内容の割合が高い看護業務の状況や、また認知症・易感染・徘徊・不穏など患者の特性により配慮すべき空間設計のポイントが明らかになった。これから訪れる多死社会のピークに向けて、施設整備の一指針として活用できる。
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