研究課題/領域番号 |
15K18818
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境農学(含ランドスケープ科学)
|
研究機関 | 名古屋大学 (2017-2018) 東京農工大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
宮坂 隆文 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (80635483)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | ガバナンス / 乾燥地 / 植生回復 / ゾーニング / 土壌劣化 / 放牧地 / 保護地域 / 牧民生計 / 協働型管理 / 小麦 / 土地荒廃 / 菜種 / 牧民 / 開墾 / フスタイ国立公園 / GIS・リモートセンシング |
研究成果の概要 |
本研究は、モンゴルでの過放牧による砂漠化に対し効果的かつ現実的な対策指針を得るため、モンゴルのフスタイ国立公園の協働型管理に着目し、その管理体制、社会・生態的効果、および問題点を総合的に明らかにすることを目的とした。フスタイ国立公園は、公園周辺をバッファーゾーンと定め、地域住民の生計を向上させつつ彼らと協働でバッファーゾーン管理を行う体制を確立していた。実際に生計を多様化させた牧民が存在し、牧民の家畜頭数の増加意欲を抑制する効果も部分的に確認された。しかし、全体的には管理の社会・生態的効果は共にまだ限定的であり、むしろ逆効果な面も生じていた。最後にそれらの課題に対する改善策の提案も行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モンゴルの砂漠化対策の中で過放牧の緩和は重要な課題であるが、牧畜は伝統的な営みであり、多くの国民にとって唯一の生業である。そのため、行政による一方的なトップダウンの規制は文化・経済両面において現実的ではない。さらに、遊牧民は基本的に一カ所にかたまって定住しないため、牧民を巻き込んだボトムアップの対策を講じることも容易ではない。本研究で明らかにした、フスタイ国立公園の協働型管理形態とその効果および問題点と改善案は、遊牧社会における現実的な砂漠化対策の一つの指針となり得るものである。
|