研究成果の概要 |
ケラタン硫酸(以下KSPG)がALS発病に関わるメカニズムの解明を行った。発病時におけるKSPG欠損型マウス群では、塩基性ヘパリン結合性の分泌タンパク一群であるケモカイン(CCL2,CCL3,CCL4,CC5,CCL7,CCL12)の発現増加が認められた。またGAG bindingに関連するリガンド・レセプターのアップレギュレーションが同定された。ケモカインは、Gタンパク質共役受容体を介してその作用を発現する塩基性タンパク質であり、白血球などの遊走を引き起こし炎症の形成に関与する。KSPG存在によるGAG bindingが、脊髄変性の発病に関与していると考えられた。
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