研究課題/領域番号 |
15K19193
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 順天堂大学 (2017-2018) 東海大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
加茂 敦子 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (50614088)
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研究協力者 |
高森 建二
冨永 光俊
鎌田 弥生
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 痒み / ドライスキン / 浸透圧 / 皮膚バリア機能 / 表皮角化細胞 / 難治性痒み / 表皮ケラチノサイト / ケラチノサイト / ホメオスタシス |
研究成果の概要 |
本研究では、皮膚バリア機能が低下した皮膚において経皮水分蒸散量が増加することに着目し、表内浸透圧環境の変化と痒み発生機序の関連を検討した。ドライスキンモデルマウスを用いた解析により、皮膚バリア機能が低下した皮膚では浸透圧関連分子TRPV4等の発現の増加が認められた。また培養表皮角化細胞に対する浸透圧調整培地を用いた検討から、浸透圧刺激は痒み関連遺伝子の発現を誘導することが示唆された。以上より、皮膚バリア機能の低下が表皮内の浸透圧環境に変動をもたらし、痒みを誘導することが推察された。これらの成果は、皮膚バリア機能の低下を伴う皮膚症状や疾患に対する新たな治療戦略の提示につながると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
皮膚は身体の表面を覆い、身体の中と外の水分移動などを制御する皮膚バリア機能をもつ。健常な皮膚と比較して、ドライスキンでは皮膚バリア機能が低下するため、皮膚を介して蒸散する水分量が増加し、その結果、表皮内の浸透圧環境が変動すると考えられる。本研究では、表皮内浸透圧環境とドライスキンの痒み発生メカニズムの関連を検討した。その結果、皮膚に分布する表皮角化細胞が皮膚バリア機能の低下に伴う水分量の減少を感知し、痒みに関連する物質の産生を行うことが示唆された。この成果は、ドライスキンの痒みやドライスキンを伴う様々な疾患に対する新たな治療戦略につながると考えられる。
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