研究課題/領域番号 |
15K19273
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
田中 直子 香川大学, 医学部, 講師 (60700052)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | エネルギー分散型蛍光X線分析(EDX) / 溺死 / 感電 / 射創 / 異物 / 薬物摂取 / エネルギー分散型蛍光X線分析 / アルミニウム / スズ / 胸腔内貯留液 / 胃内容 / ヨウ素 / バリウム / 造影剤 / ヒ素 / 射入口 / 射出口 / 鉛 / 骨 / チタン / 感電モデル / 蝶形骨洞内貯留液 / 塩素 / 臭素 |
研究成果の概要 |
エネルギー分散型蛍光X線分析(EDX)の法医実務における有用性について検討した.剖検例の蝶形骨洞内貯留液をEDXで測定したところ,海水溺死事例の試料中より高濃度の塩素および臭素を検出し,蝶形骨洞内貯留液を用いた検査が海水溺死の判断の一助となる可能性が示唆された.次に,感電モデル動物の皮膚をEDXで測定したところ,通電導体として使用した金属の金属化現象がみられ,肉眼で確認できない電流斑の証明がEDXにより容易にできた.また,射創がみられた剖検例において射入口と射出口の皮膚をEDXで測定したところ,射入口の皮膚片より弾丸の成分が検出され,射入口と射出口の鑑別ができる可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エネルギー分散型蛍光X線分析(EDX)が法医実務に有用であるか検討したところ,①溺死水域の推定,②感電事例における通電導体の証明,③射創における射入口と射出口の鑑別,④体内の異物の同定,⑤薬物,毒物摂取のスクリーニング検査等に関して有用であると考えられた.EDXは試料の前処理が不要で,簡単,迅速に多元素同時分析が可能であり,装置は比較的小型である.EDXを法医実務に応用することによりさらなる診断精度の向上が期待できる.
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