研究課題/領域番号 |
15K20066
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
麻酔科学
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研究機関 | 横浜市立大学 (2017-2018) 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所) (2015-2016) |
研究代表者 |
水原 敬洋 横浜市立大学, 附属病院, 講師 (00637712)
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研究協力者 |
駒崎 真矢
何 廣頤
中村 信人
後藤 隆久
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ラメルテオン / 覚醒時興奮 / メラトニン / 覚醒時せん妄 |
研究成果の概要 |
我々のメタ解析研究の研究により,メラトニンの麻酔前投薬による小児麻酔後覚醒時せん妄予防効果はプラセボと比較した場合にリスク比が0.31(95%信頼区間:0.16 - 0.60)であること,現在までのエビデンスの蓄積はいまだ不十分であり,確定的な結論を得るために必要な症例数の22%程度までしか集まっていないことが分かった. その後,ランダム化比較試験を遂行し,ラメルテオン0.1mg/kg前投薬による小児麻酔後覚醒時せん妄の予防効果はプラセボと比較した場合にリスク比が1.0(95%信頼区間:0.67から1.46, P>0.99)であり,効果を認めない事が分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児麻酔後に起こる覚醒時興奮は,本人の自傷リスクを増加させる合併症である.よって覚醒時興奮の予防法開発が求められている.本邦で使用可能なメラトニン受容体アゴニストであるラメルテオンには覚醒時興奮予防効果が期待されていたが,本研究結果によりラメルテオン通常量による覚醒時せん妄予防効果は否定された. 本研究結果は直接的な臨床改善にはつながらなかったが,効果のない薬剤使用方法が明らかになり,無効な予防法が広まる事を防ぐ意味があったと考える.また,本研究では高用量ラメルテオンによる効果については否定できないので,将来的に高用量ラメルテオンによる有用性を検討する研究が必要と結論された.
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