頭頸部悪性腫瘍に対するpoly-ICと抗PD-L1抗体を併用した免疫療法の開発

• 研究課題/領域番号: 15K20172
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 耳鼻咽喉科学
• 研究機関: 旭川医科大学
• 研究代表者: 長門 利純 旭川医科大学, 医学部, 助教 (80431419)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2017-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2016年度)
• 配分額: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円); 2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
• キーワード: poly-IC / PD-L1 / PD-1 / 頭頸部悪性腫瘍 / 扁平上皮癌 / 鼻性NK/T細胞リンパ腫 / NK/T細胞リンパ腫 / 癌免疫療法 / 免疫アジュバント / 免疫チェックポイント

研究成果の概要

扁平上皮癌細胞株をマウスに皮下移植し、poly-ICと抗PD-L1抗体による治療を行ったが、抗腫瘍効果を認めなかった。摘出腫瘍の免疫染色ではPD-L1の発現を認めなかった。以上より、今回使用した細胞株はPD-L1を発現していないために治療効果が出なかった可能性が考えられ、今後は別の細胞株を用いて検討する予定である。
同時に行っていた鼻性NK/T細胞リンパ腫におけるPD-L1/PD-1の発現検討では、腫瘍組織にPD-L1が強発現していること、組織中にPD-1陽性リンパ球が浸潤していること、血清中に可溶性PD-L1が存在し、高値の患者群は低値群と比較して有意に全生存率が低いことが明らかとなった。

研究成果

• [雑誌論文] Programmed death-ligand 1 and its soluble form are highly expressed in nasal natural killer/T-cell lymphoma: a potential rationale for immunotherapy (2017)
  • 著者名/発表者名: Toshihiro Nagato, Takayuki Ohkuri, Kenzo Ohara, Yui Hirata, Kan Kishibe, Yuki Komabayashi, Seigo Ueda, Miki Takahara, Takumi Kumai, Kei Ishibashi, Akemi Kosaka, Naoko Aoki, Kensuke Oikawa, Yuji Uno, Naoko Akiyama, Masatoshi Sado, Hidehiro Takei, Esteban Celis, Yasuaki Harabuchi, Hiroya Kobayashi
  • 雑誌名: Cancer Immunol Immunother 巻: 印刷中 号: 7 ページ: 877-890
  • DOI: 10.1007/s00262-017-1987-x
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [学会発表] 鼻性NK/T細胞リンパ腫に対する革新的免疫療法の開発 (2017)
  • 著者名/発表者名: 長門利純
  • 学会等名: 第35回日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会
  • 発表場所: 北海道旭川市
  • 年月日: 2017-04-13
• [学会発表] 鼻性NK/T細胞リンパ腫におけるPD-L1の発現 (2016)
  • 著者名/発表者名: 長門利純、大栗敬幸、大原賢三、平田 結、岸部 幹、石橋 佳、小坂 朱、及川賢輔、熊井琢美、高原 幹、原渕保明、小林博也
  • 学会等名: 第75回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 神奈川県横浜市
  • 年月日: 2016-10-06
• [学会発表] 鼻性NK/T細胞リンパ腫におけるPD-L1の発現 (2016)
  • 著者名/発表者名: 長門利純、大原賢三、平田 結、岸部 幹、駒林優樹、熊井琢美、上田征吾、高原 幹、小林博也、原渕保明
  • 学会等名: 第117回日本耳鼻咽喉科学会通常総会・学術講演会
  • 発表場所: 愛知県名古屋市
  • 年月日: 2016-05-18