研究課題/領域番号 |
15K20881
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
環境モデリング・保全修復技術
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研究機関 | 近畿大学 (2018) 茨城大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
苅部 甚一 近畿大学, 工学部, 講師 (10596935)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 放射性ストロンチウム / 福島第一原子力発電所事故 / 河川 / 骨 / 炭素・窒素安定同位体比分析 |
研究成果の概要 |
本研究では,福島第一原子力発電所(原発)事故に由来する放射性ストロンチウム(Sr)による福島県浪江町を流れる請戸川の汚染実態の解明を行った.請戸川と請戸川に流れ込む複数の小河川,北海道南部の河川近傍の土壌の放射性Sr濃度を調べたところ,請戸川上流域の一部の小河川で特異的に高いことが分かった.また,土壌と同時に採取した各河川の河川水および魚類の骨の放射性Sr濃度は,土壌と同様に請戸川上流の一部地域で特異的に高い値を示した.これらの結果は,請戸川上流の一部地域においては,調査を実施した2015~2018年の時点でも原発事故由来の放射性Srによる汚染が続いていることを示している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究(2015~2018年)により,請戸川上流域を流れる小河川において原発事故に由来する放射性Srによる汚染が明らかとなった.このことは,原発事故由来の放射性Srによる請戸川上流域の汚染が2018年でも続いていることを意味している.一方,請戸川が流れ込む福島県の太平洋沿岸域では,2015年の段階で原発事故由来の放射性Sr汚染が見られなくなったことが示唆されている(Karube et al. 2016,Environ Sci Pollut Res 23:17095-17104).従って,原発事故由来放射性Srによる陸水環境の汚染は海洋環境とは異なり,長期的な問題として捉える必要があるといえる.
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