研究課題/領域番号 |
15K21134
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
脳神経外科学
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大川 都史香 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (90418880)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脊髄損傷 / 軸索ガイダンス / 嗅粘膜移植術 / ホスホリパーゼ / リゾリン脂質 / リピドミクス |
研究成果の概要 |
申請者の所属施設では、慢性期完全脊髄損傷に対する自家嗅粘膜移植法の臨床研究を行っており、嗅粘膜移植法に付加する新規の神経伸長促進法を開発することを目標とした。 PLA2G6遺伝子がコードするカルシウム非依存性ホスホリパーゼA2β(iPLA2β)は膜リン脂質のリモデリングにおいて重要な役割を果たす。PLA2G6ノックアウトマウスの脊髄損傷モデルを用いた研究により、iPLA2βが損傷後の脱髄や炎症反応の惹起に関与していると考えられた。嗅粘膜移植法にiPLA2βの阻害剤あるいは抗体を付加することで、手術操作に伴う正常脊髄の損傷後の脱髄や炎症反応の惹起を軽減させ、軸索伸長を促進できる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性期完全脊髄損傷に対する自家嗅粘膜移植術による随意筋の下肢筋電図の出現や体幹支持性の向上には非常に長期のリハビリ期間を要している。本研究により、嗅粘膜移植術にiPLA2βの阻害剤あるいは抗体を付加することで、術後のリハビリ機関の短縮および神経機能改善の向上を期待できる。また、iPLA2βは膜リン脂質のリモデリングに重要な役割を果たしており、iPLA2βを用いた脊髄損傷の基礎研究により2次損傷増悪機構の病態解明につながることが期待できる。
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