研究課題/領域番号 |
15K21640
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
政治学
地域研究
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研究機関 | 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 |
研究代表者 |
湊 一樹 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター南アジア研究グループ, 研究員 (00450552)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | メディア・コントロール / インド / 政府広告 / 政治経済学 / 政治経済 |
研究成果の概要 |
インド東部のビハール州では、州政府が地方版の新聞に大量の政府広告を掲載することで、新聞社が広告収入に依存する状況を意図的に作り出し、州政府に批判的な言論を封じていると現地のジャーナリストなどの間で言われている。 本研究では、この点を実証的に検証するために、①関係者への聞き取り調査、②州政府によるメディア関連の政策、③州政府が広告を止めたといわれる事例の前後での政府広告の掲載量の変化、④州政府に都合の悪い問題が起こった際の新聞の関連報道の内容分析、などを行った。 その結果、ビハール州政府は明確な意図を持って政府広告をメディア・コントロールの道具として使い、効果を上げていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インドでは、連邦政府および各州政府が政府広告を使って、メディアに対して圧力を加えているとこれまでにも指摘されてきた。しかし、この点について実証的な分析を行った研究はなく、政府広告を使ったメディア・コントロールがきわめて組織的に行われているビハール州についても、ネットメディアなどの記事がいくつかあるのみであった。そのため、本研究が果たす学術的貢献は小さいものではないと考えられる。 また、大多数の日本人にとって、「世界最大の民主主義国」といわれるインドでは、その言葉通り民主主義が実践されていると考えられているように感じるが、本研究は報道の自由に対する侵害が随所に見られるインドの現状を示した。
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