研究課題/領域番号 |
15KK0155
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
伏屋 雄紀 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (00377954)
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研究協力者 |
Behnia Kamran パリ高等物理化学学校, Laboratoire de Physique et d'Etude des Materiaux, CNRSディレクター
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研究期間 (年度) |
2016 – 2018
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
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キーワード | 磁気抵抗 / バレー分極 / Bi / Sb / SrTiO3 / 量子振動 / 量子極限 / ディラック電子 / 熱電公開 / スピン軌道結合 / ビスマス / アンチモン / IV-VI族半導体 / 熱電効果 / バレートロニクス |
研究成果の概要 |
研究代表者が担当する理論と,滞在先のフランスグループが担当する実験が,密接に協働することにより,以下の成果を上げた.(1)全ての物質で初めてとなる,磁場による100%バレー分極をBiで達成した.(2)磁気抵抗の新しい公式を導き,これを様々な物質(Bi, Sb, SrTiO3)に適用した.Sbにおいて,磁気抵抗の最高記録(10,000,000%)を達成した.BiやSrTiO3の磁気抵抗の長年の謎の一部を解明することができた. パリで開催された科学と芸術に関する展覧会に成果を出展し,好評を得た.滞在中に国際ワークショップを主催し,国際ネットワークの構築を進めた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子が持つ電荷やスピンに次ぐ,新しい自由度としてバレーの自由度を制御する研究(バレートロニクス)が最近注目を集めている.本研究で達成した100%バレー分極は,バレートロニクスにおいて新しい方向性を示した.強磁性薄膜を用いた磁気抵抗は,すでにハードディスクなどで実用化されている.(発見者はノーベル賞を受賞)これとは別に,最近,半金属を用いた非常に大きな磁気抵抗が関心を集めている.本研究で得た実用的な磁気抵抗の理論は,今後磁気抵抗の実験を解析する上で,重要な役割を担いうる. 純粋に科学的研究で得られた成果の芸術性が評価されたことは,アウトリーチ活動の新たな方向性を示している.
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