研究課題/領域番号 |
16206057
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
野中 泰二郎 中部大学, 工学研究科, 教授 (60027224)
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研究分担者 |
和田 章 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (90158684)
河西 良幸 前橋工科大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00336489)
澤本 佳和 鹿島建設株式会社, 技術研究所, 上席研究員 (20416762)
世戸 憲治 北海学園大学, 工学部, 教授 (50154662)
橘 英三郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80029165)
大野 友則 防衛大学校, システム工学群, 教授
坪田 張二 鹿島建設株式会社, 原子力部, 契約研究員
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
48,360千円 (直接経費: 37,200千円、間接経費: 11,160千円)
2006年度: 24,180千円 (直接経費: 18,600千円、間接経費: 5,580千円)
2005年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2004年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 衝撃 / 破壊 / 衝突 / 建物崩壊 / 構造物 / 爆発 / 高層建築 / 列車衝突 / 進行性崩壊 / 局部損傷 / 爆破 / 航空機 / 世界貿易センター / 超高層建築 |
研究概要 |
衝突や衝撃作用による構造物の局部損傷過程から最終破壊現象まで追跡するための手法として開発された個別要素法の妥当性をコンクリート構造物の解析によって検討し、衝突・衝撃の高速現象も高精度で評価できることを確認した。 米国同時多発テロ事件で航空機が衝突したニューヨーク世界貿易センタービルに対して、全体応答振動解析と衝突に伴う局部損傷過程の破壊シミュレーションを遂行し、衝突の瞬間には崩壊せず、ビルが1時間余り自立していたメカニズムを明らかにした。また、同ビルで発生した進行性崩壊現象を、外周柱の密なチューブ構造の小型モデルを用いて実験的に再現した結果、各層で十分な横補剛力を付与することで外周柱の構面外座屈による進行性崩壊を遅らせることが出来ること、建物内部の梁・床構造が、我国の鋼構造座屈指針で規定されている2%より大きな横補剛力を有していれば、チューブ構造外周柱を短期許容圧縮力で設計できることなどを確認した。更に、超高層建築物において衝突または爆破による一部の柱破壊が起因となって構造物全体の崩壊に至るための条件を明確にすると共に、構造崩壊を防止するための設計法として、鉛直荷重を伝達する仕組に着目し、絶対に壊れてはならない柱と破損を許容する部材とに分け、前者は強度的にも耐火的にも十分な安全性を保たせる一方、後者については構造物に冗長性を持たせて、力の流れを再配分する方法を提案した。 試設計の標準的鉄筋コンクリート造20階建物に小型および中規模航空機が衝突した場合の衝撃応答シミュレーション解析を遂行した。前者では設計用地震応答の1/10〜1/30であるに反し、後者では1/2〜1/4倍であり、衝突による衝撃荷重の最大値は衝突階の保有水平耐力を超えるものの、衝撃荷重の継続時間が建物の基本固有周期に比べて非常に小さいために衝撃応答は小さく層崩壊には至らない、との結果を得た。
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