研究課題/領域番号 |
16360404
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・資源化学プロセス
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
岡本 康昭 島根大学, 総合理工学部, 教授 (80029553)
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研究分担者 |
広光 一郎 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40199138)
久保田 岳志 島根大学, 総合理工学部, 助手 (90304253)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 水素化脱硫触媒 / コバルト-モリブデン触媒 / コバルト-タングステン触媒 / ボロン添加 / 磁気的性質 / リン添加 / 熱安定性 / 化学蒸着 / Co-Mo / Al_2O_3触媒 / Co-W / 磁化率 / XAFS / 触媒表面構造 / ボロン / ゼオライト / コバルト-モリブデン硫化物 / 活性サイト構造 / ホウ酸添加 / ダイマー構造 / 硫化温度 / 担体効果 / Al_2O_3 / Coの磁化率 / ボロン添加効果 / NO吸着 / CVD法 |
研究概要 |
(1)Co-Mo水素化脱硫触媒の活性サイトCo-Mo-S相を形成しているCoは反強磁性を示すことが明らかとなった。NO吸着量、Co^<2+>硫化物ダイマーを仮定した磁化率のシミューレーション等の結果から、Co-Mo-S相を形成するCoはCo-S-Coダイマー構造をもつと提案した。また、CVD法で調製されるCo-Mo-S相と通常の含浸法で形成するCo-Mo-S相は全く同じである。 (2)ボロンの添加によりAl_2O_3表面の塩基性水酸基が消失し、Mo酸化物と担体間の結合が失われる。その結果、硫化後MoS_2-担体間の相互作用が弱まり、Co-Mo-S相のTOFが1.6倍増大し、pseudo Type IIが生成することを明らかにした。しかし、相互作用の低下は、MoS_2の分散性の低下、およびそれに伴う活性低下を伴う。また、Co-Mo-S相の熱安定性が低下することも明らかにした。リンの添加もボロンと類似の効果を示すことを明らかにした。リンの場合には、分散性の低下がMo-O-P結合の形成により抑制される。 (3)硫化温度を上昇することにより、SiO_2担持の触媒では高活性型のCo-Mo-S Type IIに容易に変化するが、Al_2O_3担持触媒では、困難である。しかし、ボロンやリンの添加により高活性相が比較的低温で得られる。担体と硫化物間の相互作用がCo-Mo-S相のTOFを決めていることが明らかとなり、最近のDFT計算結果とも一致する。 (4)ゼオライト細孔内Co硫化物クラスターの構造及び水素化脱硫反応に対する触媒特性を検討した。Co硫化物クラスターの構造は、ゼオライトカチオン、処理条件に強く依存することが明かとなった。 (5)高活性水素化脱硫触媒の調製には、担体-MoS_2間の相互作用の制御が重要である。表面改質によりCo-Mo-S Type IIを高分散させることが可能である。さらに、キレート剤の添加により、相互作用を制御するとともに、MoS_2の分散性を向上させることができ、表面改質とキレート剤の併用が重要であると結論した。
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