• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

日本の銀行業のコーポレート・ガバナンス

研究課題

研究課題/領域番号 16530173
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 経済政策
研究機関一橋大学

研究代表者

ウィワッタナカンタン ユパナ  一橋大学, 経済研究所, 助教授 (20361842)

研究分担者 花崎 正晴  日本政策投資銀行, 設備投資研究所, 副所長(研究職) (60334588)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードコーポレート・ガバナンス / 銀行の所有構造 / 株主によるモニタリング / 金融システム / 日本の金融危機 / 不良債権問題 / エージェンシー・コスト / 貸出行動
研究概要

1990年代前半から近年に至るまで、日本はかつて経験したことのないほどの深刻な金融危機に直面した。日本で金融危機が発生し長期化した背景としてはさまざまな議論があるが、その一つとして不動産業、建設業、ノンバンクなどへの融資や、企業の財テクのための資金提供などの銀行の積極的な貸出行動が挙げられる。本研究では、銀行のガバナンスにおける大株主の役割に注目した。1980年から2000年までの20年間に上場しているすべての銀行の所有構造に関するデータを構築し、その結果はとくに銀行と保険会社が大株主として重要な位置を占め、長期にわたる安定的な株主であることが明らかになった。
本研究は、銀行の主要な大株主として銀行および保険会社の銀行経営へのモニタリングの効果を調べた。銀行が効果的にモニタリングされていなければ、銀行経営者は銀行の価値を減じるような過度なリスクをとるという仮説を立てた。推計結果からは、80年代には、銀行、保険会社、非金融法人の所有比率が高いほど、貸出の伸び率が高く、パフォーマンスも悪いということが示された。90年代には、景気が悪化し、不良債権の問題で多くの銀行が破綻するようになった。しかし、実証結果からは、そのような状況に対処すべく、積極的にリストラクチャリングを図るよりはむしろ、銀行、保険会社、非金融法人の所有比率が高い銀行は、そうでない銀行に比べて、貸出の伸び率が高かった。以上のことから、本研究は、主要な大株主が銀行を適切にモニタリングしていなかったと結論することができる。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] The Role Of Large Shareholders In Corporate Governance Of Banks2005

    • 著者名/発表者名
      M.Hanasaki, Y.Wiwattanakantang, Sohma
    • 雑誌名

      Beyond the ‘Lost Decade' Volume 1: The Lesson of Economic Crisis (edited by Institute of Social Science, The University of Tokyo)(University of Tokyo Press) Volume 1, Chapter 2

      ページ: 30-30

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] 東アジア企業のガバナンスと設備投資-家族支配型企業に関する実証分析-2005

    • 著者名/発表者名
      花崎正晴, 劉群
    • 雑誌名

      経済研究 Vol.56 No.2(近刊)

    • NAID

      120003692722

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 銀行の所有構造からみた金融危機(東京大学社会科学研究所編)(『われた10年を超えて』,第I巻(副題:危機の実相),第2章)2005

    • 著者名/発表者名
      花崎正晴, 相馬利行, ウィワッタナカンタン, ユパナ(共著)
    • 総ページ数
      30
    • 出版者
      東京大学出版会
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [図書] 銀行の所有構造からみた金融危機『失われた10年を超えて』,第I巻(副題:危機の実相),第2章(東京大学社会科学研究所編)2005

    • 著者名/発表者名
      花崎正晴, 相馬利行, ウィワッタナカンタン, ユパナ(共著)
    • 総ページ数
      30
    • 出版者
      東京大学出版会
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] 失われた10年を超えて

    • 著者名/発表者名
      花崎正晴, ユパナ・ウィワッタナカンタン
    • 出版者
      東京大学出版会(近刊)
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi