研究課題/領域番号 |
16540149
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
畑 政義 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40156336)
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研究分担者 |
山内 正敏 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30022651)
上田 哲生 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10127053)
永田 誠 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (30293971)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 超越数 / 代数的整数 / Pisot数 / Salem数 / 一様分布 / 有利近似 / 小数部分 / 有理近似 / Mahler測度 / 代表的整数 / Kronecker行列式 |
研究概要 |
本研究の主要な目的は、Hardy, Gelfond, Thue, Siegel, Pisot, Salem等によって行われてきた増大数列の小数部分に関する研究を、これまで培ってきた超越数に対する有理近似の手法を用いて、さらに進展させることであった.中でも特に重要であると思われる未解決問題として、λθ^n(λ>0, θ>1)という数列の小数部分が0に収束するような超越数θが存在するかどうかを問う問題がある.そのような性質を持つ代数的数は、いわゆるPisot数と呼ばれる特殊な代数的整数に限られることが知られている.この問題の解決には至らなかったものの、どの程度早く小数部分が0に収束すればθがPisot数に限られるのか、という問題に対し、従来知られていた条件を改良することができ、Acta Arithmetica誌に発表した. 小数部が小さいということは、λθ^nが整数に近いということであり、有理近似の観点からすれば、θをa_{n+1}/a_nのような有理数で近似する問題と考えることができる.この点において、当初の計画ではPade近似に対応するものを考察し、関数の性質から、なんらかの知見が得られるものと期待していた.しかし、問題はかなり難しく、いまだ突破口を開く道具を見つけられない状態である.特に、この問題に関連する超越数に関する結果は、Boydの結果以外ほとんど知られていない.代数性と超越性の狭間を調べる興味ある問題であり、引き続き考察を続けていきたい.これと関連する問題としては、Mahlerの3/2問題がある.
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