研究課題
基盤研究(C)
現在、地熱エネルギーを利用する方法としていくつかの地中熱交換器方式が提案されているが、それぞれが異なる条件下で熱抽出性能を定量的に検討しているため、方式の異なる地中熱交換器の性能を相互に絶対的に評価することが困難な現状にある。また、実際に地中熱交換器を設置する場合、その抽熱量や放熱量は設置場所における地質・地層の物性に左右されるため、蓄積されてきた実験データや経験を有効に活用することが難しく、数値計算などの理論的研究が必要とされている。本研究は、地中熱交換器として有望視されている同軸型熱交換器とU字管型熱交換器の両者の熱抽出性能・熱放出性能について、同一条件の下で実験的ならびに理論的(数値計算)に比較検討を行い、これら地中熱交換器の熱抽出性能・熱放出性能を解析・評価することを目的としている。平成17年度は、同軸型熱交換器と、シングルおよびダブルのU字管型熱交換器の3種類の熱交換方式にそれぞれ適用できる数値計算プログラムを作成するとともに、これら地中熱交換器の熱抽出特性を明らかにするため数値計算を行った。その結果、同軸型熱交換器については、(1)熱交換器の長さが長くなるにしたがい抽熱量は増大する、(2)逆循環方式(環状部から冷水を注入し、内管内から温水として取り出す循環方式)の抽熱量は、順循環方式(内管内より冷水を注入し、環状部から温水として取り出す循環方式)のそれより大きく、また、両者の抽熱量の差は、熱交換器の長さが長くなるほど大きくなる、などが明らかになった。一方、U字管型熱交換器については、トリプルU字管方式の抽熱量は、ダブルU字管方式のそれより大きいことなどが解明された。
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Heat Transfer Asian Research Vol.37・No.7
ページ: 496-513
130004225328
Heat and Mass Transfer (DOI 10. 1007/s00231-005-0033-2)
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日本機械学会論文集(B編) 71巻・701号
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第42回日本伝熱シンポジウム講演論文集
日本機械学会東北支部第40期秋季講演会講演論文集 No.041-2
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Heat Transfer Asian Research Vol.37,No.7