研究課題/領域番号 |
16580100
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
山西 倫太郎 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (30253206)
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研究分担者 |
坂東 紀子 (板東 紀子) 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教務員 (40116851)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | β-カロテン / マウス脾細胞 / グルタチオン / レドックス / IL-12 / 抗原呈示 / RAW264細胞 / 脾細胞 / BALB / cマウス / α-トコフェロール / マクロファージ / RAW264 / γ-GCS / IL-12 p40 / IL-1β / ビタミンA活性 / Th1 / Th2バランス / IFN-γ / IL-4 |
研究概要 |
我々はこれまでにBALB/cマウスにβ-カロテン(以下BC)と高用量のα-トコフェロール(以下AT)を組み合わせて摂取させた場合には、抗原投与により誘導されるIgE抗体の産生が低下することを報告しており、この食餌効果のメカニズムを究明するべく研究を行った。 平成16年度は、IgE産生に影響するマウスのサイトカイン産生について検討した。BC+高AT摂取マウスにおいて、IL-12産生が高まることを、免疫BALB/cマウスの脾細胞を用いたex vivo抗原呈示実験により見出した。BCをレチニルエステルで置換すると効果が失われる事から、プロビタミンA活性ではなく、レドックス調節作用が関与していうものと予測された。平成17年度は、BCがマウスマクロファージ培養細胞RAW264の細胞膜を酸化する一方で、細胞質に対しては、グルタチオン(GSH)合成酵素γ-GCSの軽鎖mRNAの増加を導き、結果として、GSH合成亢進に基づく抗酸化性を誘導すること、さらにこの抗酸化性誘導を介してサイトカインmRNA産生に影響を及ぼすことを見出した。ATは、ラジカルによる細胞膜酸化を抑制するが、BCによる酸化は抑制せず、単独では細胞質の抗酸化性やサイトカインmRNA産生に影響を及ぼさなかった。以上のことから、平成18年度は、ATは定量添加として、BCがIL-12分泌に及ぼす影響のメカニズムの解明を目的として検討を行った。そして、主たる結果としては、BCを摂取したマウスの脾細胞でも、細胞内GSH濃度が亢進していることを見出した。 抗原呈示細胞内のGSH量とIL-12分泌は相関するという報告もあり、上記の研究と合せて、我々はBCの摂取が、抗原呈示細胞の細胞質に抗酸化的な変化をもたらし、それがIL-12産生亢進、ひいてはIgE抗体産生抑制に寄与していると結論した。
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