研究課題/領域番号 |
16592035
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
大矢 亮一 (2006) 産業医科大学, 医学部, 助教授 (70194313)
池村 邦男 (2004-2005) 産業医科大学, 医学部, 教授 (90038894)
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研究分担者 |
菅原 利夫 岡山大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (10116048)
上山 吉哉 山口大学, 医学部, 教授 (00168668)
杉原 一正 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (00117516)
砂川 元 琉球大学, 医学部, 教授 (30112452)
浜川 裕之 愛媛大学, 医学部, 教授 (20127905)
大矢 亮一 産業医科大学, 医学部, 助教授 (70194313)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | multi-institutional clinical study / T4 oral and orppharyngeal tumor / squamous cell carcinoma / chemoradiotherapy / intra-arterial infusion / carboplatin / HBO therapy / hyperfractionated irradiation / T4 oral and orpharyngeal tumor / hyperfractionated irrdiation |
研究概要 |
12名のT4口腔がん患者をカルボプラチンのターゲット動注化学放射線療法に高気圧酸素療法(HBO)を新しい併用方法で2000年4,月から加療した。HBOによる放射線や化学療法に抵抗性の腫瘍組織内低酸素分画の増感効果を期待した。HBO終了後20分以内に放射線が照射された。 対象と方法 未治療の組織学的に確認された12名の口腔がん患者を対象とした。腫瘍はUICC分類のT4と判定され、4例が頸部転移陽性、8例が頸部転移陰性であった。1コースの放射線化学療法の内容は総線量30Gyの過分割放射線照射、大腿動脈経由による血管造影下のカルボプラチン超選択的動注とテガフール・ウラシル400-600mg/日の連日内服投与である。カルボプラチン投与量はカルバートの式でAUCを4.5に設定し、患者の腎機能により決定した。1日2回のうち1回の放射線はHBO終了後20分以内に照射した。1コースの放射線動注化学療法後に手術が計画されたが、患者が手術を拒否した場合には2コース目が実行された。 結果と結論 3名が1コースの放射線動注化学療法後に手術され、他の9例は2コース後に手術なく経過観察された。カルボプラチン投与量は300-600mg、中央値470mg、放射線総線量は30-102Gy、中央値60Gyであった。手術例3名の切除標本中には腫瘍細胞の残存なく、非手術例9名中3名に原発巣再発を認め、このうち2名が救済手術を受けた。中央値16ヶ月(4-53ヶ月)の経過観察中に12名中11名の原発巣と頸部が制御された。2名が他病死し、2年疾患特異的生存率は82%であった。ターゲット動注化学放射線療法にHBO併用する新しい治療法は良好な原発巣と頸部の制御と臓器を温存した口腔がん患者の生存率の改善をもたらす可能性があると考えられた。
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