研究課題/領域番号 |
16655002
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石井 久夫 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60232237)
|
研究分担者 |
庭野 道夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20134075)
木村 康男 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (40312673)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 大気下光電子分光 / 電子エネルギー分析器 / 光電子収量分光 |
研究概要 |
本研究では、従来真空雰囲気でしか測定できなかった光電子分光測定を、大気雰囲気中で実現することを目的として研究を進めた。そのためのアプローチとして、(1)電子エネルギー分析器の大きさを、大気中での電子の平均自由行程程度まで小さくすることで、大気中で電子の速度選別が可能な電子エネルギー分析器を開発する、(2)それとは別のアプローチとして、これまで進めてきた真空でも常圧でも測定できる光電子収量分光を活用することで電子分光と同等の情報を得る、を探った。 (1)のアプローチに関しては、必要な微細加工を進めてきたが、まだパラメーターの最適化できておらず、引き続き開発を進めてゆく。特に、目標とする真空度を大気圧から引き下げて試みる予定である。 (2)のアプローチに関しては、光電子収量分光スペクトルの閾値付近のカーブを微分することで価電子帯上端の実行的な状態密度を得ることができる。これを用いて、有機半導体薄膜に対して大気下での測定を行い、一定の近似の枠内で、大気圧光電子分光の代用となることを見出した。また、金属基板上の有機薄膜の測定においては、有機材料と金属の界面の電子構造を求めることもできることを示した。 以上のように、当初めざしたアプローチに関しては今後も継続して研究を進め、完全動作を目指してゆきたい。一方、この研究で欲している情報を得るための別のアプローチとしては大気下光電子収量分光により一定の成果を得ることができた。その内容に関しては、現在、論文を執筆中である。
|