研究概要 |
本研究では,聴覚障害をもつ本学学生と教職員における手話を中心としたコミュニケーションの支援を行うことを目的としている.そのため,手書き入力装置などのタブレット機能を意味検索を行い読み取りの支援を行うだけでなく,情報携帯端末(PDA)を用い手話動作を利用範囲の制約に縛られることなく,様々な状況に対応したコミュニケーション支援システムの開発をしている. 今年度は,手話検索を文字による検索ではなくSign Writingを用いた視覚情報に検索システムの語彙および文脈を考慮した検索の評価システムを構築した.昨年度は語彙数やサンプルが豊富な英語をベースに行ったが,本年度は言語を日本語とすることによってより身近な検索システムとなった. 本研究は,視覚情報を用いた手話単語の検索を行う上で有用な手段の1つを提示することができた.しかし,現在の検索システムは語彙連想空間が限られた分野に限定されており,一般的な状況における検索としてはまだ性能が十分であるとはいえない.本研究は本年度で終了するが,今後も検索手法の改善や語彙数の増加等を図ることにより,より日常的なコミュニケーションの場における支援システムとして取り組んでいく予定である.
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