• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

滞在者の環境適応に基づく環境制御の緩和に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16760481
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 建築環境・設備
研究機関東海大学 (2005)
早稲田大学 (2004)

研究代表者

中野 淳太  東海大学, 工学部, 講師 (30350482)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード熱的快適性 / 半屋外環境 / 環境適応 / 空調設備 / 実測調査 / 不満足者率 / パッシブ / 環境計画 / 駅
研究概要

昨年度の研究より、コンコース内の温熱環境は利用者の通過用途としては作用温度32℃、滞在用途としては作用温度26℃が上限となることがわかった。そこで本年度はパッシブ手法を用いてこの環境条件を実現するための検討を行った。不快要因となる駅独特の温熱環境形成メカニズムを明らかにすることを目的とし、2006年7〜8月の期間、詳細な夏季温熱環境測定を行った。測定対象駅は前年度と同様、巣鴨駅・三鷹駅・上野駅とした。コンコース内の長期温湿度測定、移動計測によるスポット測定、サーモカメラによる躯体表面温度測定、に加え、開口部の風向風速・温度測定を行った。同時に詳細な屋外気象の測定も行った。また、コンコース内における内部発熱量を調査した。コンコース内の空気温度は外気温よりも約2℃高く最大36℃となっており、3駅ともに屋根面・壁面からの放射が大きいことがわかった。また、構内の気流速度は平均0.4m/s程度と低かった。
実測結果を踏まえ、巣鴨駅を対象として熱換気回路網を用いた温熱環境シミュレーションを行い、パッシブな温熱環境改善手法を提案・評価した。まず看板照明等の内部発熱を削減したが、構内空気温度・平均放射温度ともに大きな効果は見られなかった。躯体(特に屋根面)の断熱は居住域の空気温度を大幅に低下させるには至らなかったが、日中躯体表面温度を1〜4℃、平均放射温度を2℃程度低下させる効果が見られた。また、排煙窓を全開にして通風を行ったところ、日中外気温が高い場合には効果が小さいものの、他の手法よりは空気温度を低下させる効果が見られた。以上の3手法を組み合わせることで、夏季2ヶ月間において駅空間が利用者の許容しうる温熱環境(SET^*32℃以下)となる時間帯が、約10%増加することが示された。滞在が主となるタスク区域にて作用温度26℃を実現するには、別途タスク空調等の環境改善手法が必要であろう。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (13件)

  • [雑誌論文] 駅空間における熱的快適性実測調査 その1:調査概要2005

    • 著者名/発表者名
      中野淳太, 下田利崇, 森井健志, 宇留野恵, 後藤悠, 坂本圭司, 飯野直志, 田辺新一
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2

      ページ: 539-540

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 駅空間における熱的快適性実測調査 その2:調査対象駅概要および利用状況2005

    • 著者名/発表者名
      後藤悠, 中野淳太, 下田利崇, 森井健志, 宇留野恵, 坂本圭司, 飯野直志, 田辺新一
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2

      ページ: 541-542

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 駅空間における熱的快適性実測調査 その3:駅に関する意識調査2005

    • 著者名/発表者名
      宇留野恵, 中野淳太, 下田利崇, 森井健志, 後藤悠, 坂本圭司, 飯野直志, 田辺新一
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2

      ページ: 543-544

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 駅空間における熱的快適性実測調査 その4:物理環境と環境特性要因2005

    • 著者名/発表者名
      森井健志, 中野淳太, 下田利崇, 宇留野恵, 後藤悠, 坂本圭司, 飯野直志, 田辺新一
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2

      ページ: 545-546

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 駅空間における熱的快適性実測調査 その5:場所や用途による熱的快適性の相違2005

    • 著者名/発表者名
      下田利崇, 中野淳太, 森井健志, 宇留野恵, 後藤悠, 坂本圭司, 飯野直志, 田辺新一
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2

      ページ: 547-548

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 駅空間の快適な温熱環境制御に関する研究 第1報 調査概要および利用状況調査結果2005

    • 著者名/発表者名
      後藤悠, 中野淳太, 宇留野恵, 森井健志, 坂本圭司, 田辺新一
    • 雑誌名

      空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集 Vol.2

      ページ: 901-904

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Thermal comfort and adaptation in semi-outdoor environments2004

    • 著者名/発表者名
      Nakano, J., Tanabe, S.
    • 雑誌名

      ASHRAE Transacitons Vol.110(2)

      ページ: 543-553

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 夏季の橋上型駅コンコースにおける熱的快適性実測調査その1:研究背景および調査概要2004

    • 著者名/発表者名
      下田利崇, 中野淳太, 田辺新一 他
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2分冊

      ページ: 13-14

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 夏季の橋上型駅コンコースにおける熱的快適性実測調査その2:調査結果2004

    • 著者名/発表者名
      宇留野恵, 中野淳太, 田辺新一 他
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2分冊

      ページ: 15-16

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 半屋外空間における熱的快適性実測調査その11:冬季・夏季における室内併設空間の温熱環境と利用状況2004

    • 著者名/発表者名
      岡本百合子, 中野淳太, 田辺新一 他
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2分冊

      ページ: 33-34

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 半屋外空間における熱的快適性実測調査その12:冬季・夏季における室内併設空間の環境適応行動と心理量2004

    • 著者名/発表者名
      森井健志, 中野淳太, 田辺新一 他
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2分冊

      ページ: 35-36

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 半屋外空間における熱的快適性実測調査その13:盛夏の実測調査を含めた半屋外空間の環境適応行動2004

    • 著者名/発表者名
      高橋賢志, 中野淳太, 田辺新一 他
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2分冊

      ページ: 37-38

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 半屋外空間における熱的快適性実測調査その14:環境適応行動を考慮した熱的快適性2004

    • 著者名/発表者名
      藤井浩史, 沖野淳太, 田辺新一 他
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 D-2分冊

      ページ: 39-40

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi